学校・教室
学校の教室内での感染防止方法について提案します。
現在、教室内での感染防止策として、机の間隔(生徒同士の間隔)を、1m~2m空けることが推奨されています。
教室の広さに対して生徒数が少ない場合は問題ありませんが、そうでない場合、2m空けるのは困難でしょう。
そこで、机の周囲をスクリーンで囲い感染防止を図る方法を提案します。
<参考>
既にニュース動画で、コの字型に曲げた、透明シートの窓を持つ段ボールのパーティションで机を囲った事例が紹介されていました。
Youtube ANNニュースチャンネル/教室に段ボール仕切り
こちらは段ボールなので、簡易に製作でき、畳んで持ち運びや格納が容易だと思われます。また、柔らかい材質のため、衝突などにより生徒がケガをする心配がほとんどありせん。
教室内は均質かつ高い密度で机が配置されるため、空調換気による感染防止方法としては、上記ニュースのように、机ごとにブースを形成し、飛沫感染および高濃度エアロゾルによる感染を防止し、かつ、室内全体で大きな換気量を確保する構成とすることが容易かつ合理的かと考えます。
ブースは、段ボールで製作することもできますが、少なくとも前面の窓は、黒板の文字を問題無く読み取れる平滑なフィルムとする必要があります。
また、側面は、着席者の顔の側方まで延長することで、マスク着用時の咳やくしゃみ、また、横を向いておしゃべりする際の感染防止に繋がるものと考えます。
<ブースの形状>
ブースの形状は、主に、机の上に置くタイプ、床置きタイプ、コの字型、L字型とすることが考えられます。
コの字型の場合、より確実な感染防止の効果を期待できますが、着席時・移動時の動作の邪魔になりやすく、折り畳めない構造の場合は嵩張り、格納・運搬上不便となります。L字型の場合、設置時の安定性が悪い為、机などに固定する必要がありますが、開放的で便利かと思います。
L字型のパーティションは並べて配置すると、前後左右それぞれの隣席間を遮断することができ、感染防止効果はコの字型と大きく変わらないのではないかと思います。
<ブースの個別換気>
教員用の感染防止スクリーンにより生徒達の強すぎる「圧」からも身を守ることもできます。
パーティションを設置しても、教室内は高密度の空間となるため、確実な感染防止を図るには、かなりの大きさの換気量が必要になるものと思われます。
(目下、感染防止のための必要換気量は不明ですが)
また、在室者数が多く、空調負荷が大きいため、大容量または複数台の熱交換器を設置することが望ましいものと考えます。
尚、タスクアンビエント方式として、ブース内を個別に(タスク)換気すると、より大きな感染防止効果を期待することができます。詳細は、換気による感染防止の項で解説しています。
また、避難所の感染防止方法の提案の項目で紹介する、浮き床ユニットによる置換空調を導入すると、よりスッキリした構成でブース内の空調換気を行うことができます。鉛直方向の置換空調とする場合、均質かつ確実な一方向流を形成しやすいため、ブースのスクリーンは、最小限のものとすることもできます。
<安全対策>
パネルの角は、丸めるなどして接触時の怪我を防止します。ヒンジ部はビニルテープなどとすることができますが、両面から挟むように貼ると、ねじれなどの力を受けても剝れにくくなり、耐久性を向上させることができます。
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